韓国・聯合ニュースは23日、朝鮮半島情勢が緊張を高める中、韓国軍関係者が明かしたとして「在韓米軍が6月、朝鮮半島有事の際に韓国に滞在する米国の民間人を海外に避難させる訓練を実施することが分かった」と報じた。訓練は在韓米軍が行う定例訓練の中で「より実践的に行う計画」としている。
聯合ニュースによれば、北朝鮮が5回目の核実験を行った直後の昨年10月31日から11月3日にかけて訓練が実施されており、この時には「子供を含む米軍の家族数十人をヘリコプターで京畿道平沢の米軍基地に運び、そこからC130輸送機で在日米軍基地に避難させた。米軍の家族を実際に朝鮮半島の外に運ぶ訓練が行われたのは7年ぶりだった」という。
一方で報道は「緊張状態が緩和すれば実際に家族を運ばずに、シミュレーションによる訓練にすることも検討中だ」としている。
稲田朋美防衛大臣も北朝鮮有事の際「朝鮮半島から邦人等の退避が必要とする事態に至り、民間定期便での出国等が困難となった場合などは自衛隊による在韓邦人の輸送の実施を検討することになる。(自衛隊に)与えられた役割を果たせるよう必要な訓練を実施し、在外邦人の安全確保に万全を期していく」と記者会見で語っている。
石破茂元防衛大臣は21日のブログで「日本としても、日米同盟の範囲内で北朝鮮に圧力をかけるとともに、万が一の事態で被害が及ばないためのミサイル防衛や国民避難・保護、我が国に未だ潜伏していると思われる北朝鮮の工作員による破壊活動の未然防止、難民対策等々を怠りなく講じておくことは当然」と書き込んだ。(編集担当:森高龍二)