隣国へ配慮うかがわせる総理、例祭参拝見送る

2017年04月23日 07:36

 A級戦犯を合祀する靖国神社で春の例祭が始まり、21日、安倍晋三総理は真榊を納めた。自費で納めたとみられる。自身が例祭中に参拝することは見送るという、隣国に対する配慮をうかがわせた。

 また、菅義偉幹事長は例祭中の靖国神社参拝や真榊の奉納はしない考えを示した。そのうえで、閣僚による参拝については「私人としての行動であり、それぞれ個人の判断と思っている」とし、内閣として閣僚に自粛させるとかの対応はとらない姿勢。

 高市早苗総務大臣は参拝し、玉串料を自費で納めた。高市大臣は同日の記者会見で、この後、参拝する予定かどうかを聞かれ「私のプライベートな日程については、この場ではお答えしかねます。すみません」とプライベートであることを強調した。

 韓国の聯合ニュースは「極東国際軍事裁判(東京裁判)のA級戦犯が合祀されている靖国神社の春季例大祭に合わせて、安倍晋三首相が真榊を奉納し、国会議員らが集団参拝したことに、韓国外交部は『日本政府と議会の責任ある政治指導者らが過去の日本の植民侵奪と侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀した靖国神社に再び供物を奉納し、参拝を強行したことに深い憂慮と遺憾を表する』と表明する報道官論評を発表した」と伝えた。ただ、記事は短く、北朝鮮問題での日韓関係連携の重要性から配慮したものとみられる。(編集担当:森高龍二)