JX日鉱日石エネルギー(JXエネルギー)と、JXエネルギーグループの液化石油ガス(LPガス)元売事業会社であるENEOSグローブ、並びにジャパンガスエナジー(JGE)の3社が、LPガス事業で用いるブランド(商標)を「ENEOS」に統一すると発表。これにより「ENEOS」を掲げるオートガススタンドは全国で約350ヵ所となり、サービスステーションと合わせて、JXエネルギーグループとしての自動車へのエネルギー供給拠点のブランド統一が完了する。
JGEは、2009年4月に、旧株式会社ジャパンエナジー(現JXエネルギー)、日商LPガス株式会社のLPガス元売・卸売事業、および伊藤忠エネクスのLPガス卸売事業の統合により発足。また、ENEOSグローブも、2011年3月に、JXエネルギーのLPガス事業と、旧三井丸紅液化ガス株式会社の統合により発足したが、現在も各々の旧ブランドを継続使用していた。
これを2012年4月より順次、国内輸入・流通基地、LPガス充填所、オートガススタンド(自動車用LPガススタンド)、プロパンガス販売店店舗などLPガスのサプライチェーン全般で、「ENEOS」の掲示を展開していくという。
需要家ごとに個別に供給可能な分散型エネルギーであるLPガス。そのため、災害発生時にガスの供給が遮断された場合も、個別に調査・点検を行うことができ、迅速に復旧させることが出来る。さらに、一時的な避難施設や仮設住宅などにも必要に応じて供給設備を設置することが可能であるなど、その利点は大きい。また環境負荷面でも、シェールガスやメタンハイドレードなど注目の集まる天然ガスに劣らないという。かねてから日本全国で利用されてきたLPガスである。単なるブランド名の統一に終わらせるのではなく、その利点を広めることに繋がる動きとなることを期待したい。