1年後の対米ドル円レート 上場企業は円安予想

2012年03月05日 11:00

 内閣府が今年1月に実施した平成23年度企業行動調査の結果、1年後の同時期頃(平成25年1月)の対米ドル円レートについて、予想を聞いたところ、全産業の平均で80円30銭と、昭和61年度の調査開始以来、最も円高の予想になった。製造業では79円80銭と調査開始以降で初めて80円を割り込んだ。ただ、調査直前月(平成23年12月)の円レートが77円90銭だったことから比べると「円安を予想している」と判断できる。

 一方、輸出を行っている企業の採算円レートは全産業・実質値平均で82円と前年度調査に比べ4円30銭上昇し、こちらも調査開始以来、最も円高となった。ただ、調査直前月の円レートに比べると4円10銭安となり、1年後の予想円レートでは80円30銭を予想しており、1円70銭の円安を予想している。

 調査は昨年11月1日現在で東京、大阪、名古屋の証券取引所の1部、2部上場の全産業2378社を対象に実施。890社(製造業461社、非製造業429社)から回答を得た。(編集担当:福角忠夫)