岩手など被災3県 8ヶ月間で1883法人誕生

2012年03月02日 11:00

 東京商工リサーチの調べで岩手、宮城、福島の東日本大震災被災3県で昨年3月から10月までの間に新たに設立された法人が1883社にのぼっていることが分かった。東京商工リサーチでは「3県では震災からいち早く復興に向けた歩みが始まっていた」とし「法人名に復興、未来、支援、元気、絆、希望という言葉や、復興への思いを込めた地元名を使用する法人が増えた」としている。

 東京商工リサーチによると、昨年3月から10月までの間に設立された法人数は全国で6万8028社と前年同期に比べ0.2%減少していた。こうした中で、被災3県に限ってみると、1883社が新設され、前年同期に比べ12.3%の増加になった。

 1883社のうち、岩手県が337社、宮城県が1012社、福島県が534社となり、前年同期に比べ、それぞれ33.2%、13.3%、0.7%の増となった。

 設立地域では沿岸部が33.5%、内陸部が66.5%の割合になっていた。また、資本金別にみると、1億円以上が4社、5000万円以上1億円未満が7社、1000万円以上5000万円未満が82社、500万円以上1000万円未満が277社、100万円以上500万円未満が921社、100万円未満が350社、その他242社と100万円以上500万円未満の法人が48.9%と約半分を占めていた。また1万円未満の法人も14社あった。東京商工リサーチでは「小額資本でも地元に根ざした復興への強い思いを込めた中小・零細規模の法人が相次いで設立されていることが分かった」としている。

 業種では建設業が322社で全体の17.1%、小売業が271社で14.4%、不動産業が125社で6.6%を占めていた。(編集担当:福角忠夫)