学校法人加計学園(岡山市)の大学に「獣医学部新設」ありきで行政が動いたのではないか、との疑惑が深まるなか、民進党と日本共産党、自由党、社会民主党の4党の幹事長・書記局長・国対委員長が22日会談し、憲法53条の基づく臨時国会召集を総理に要求することを決めるとともに、民進党・日本共産党らが臨時国会召集要求書を衆参の副議長にそれぞれ提出した。
要求書では「国民に広がる政治不信を解消するためには、国会が国民の負託に応え、疑惑の真相解明に取り組むことが不可欠」とし、総理宛てに衆院においては安住淳議員ら120名連名で「速やかに臨時国会を召集するよう強く求める」としている。参院においては小川敏夫議員ら72人が連名している。
この日、会談後、野田佳彦幹事長は記者会見で「予算委員会の集中審議や前川喜平・前文部科学事務次官の証人喚問を要求してきたが、与党からはゼロ回答だった。このため、日本国憲法第53条に基づく臨時国会の召集要求を衆院、参院に提出するとともに、来週早々に、総理大臣にこの要請を直接行いたい」とした。
野田幹事長は「(加計疑惑は)国家の信用にかかわる問題。国としての政権の信用が問われている」との認識を示し「政権の信用が問われているときに、外交や内政の他の課題をやるなんてことがおかしいので、速やかにというのは速やかにこの真相を解明するということに尽きる。だらだら伸ばすということは許されない」と述べた。
また、野田幹事長は疑惑の渦中にいる萩生田光一内閣官房副長官が内閣人事局長を務めていること自体がおかしいと指摘「当然、交代させるべき」と内閣人事局長を辞任させるべきだとした。(編集担当:森高龍二)