公務員給与削減特例法案 今月成立の見通しに

2012年02月24日 11:00

 国家公務員の給与を2012年度、2013年度の2年間に限り、東日本大震災の復興財源に充てるため、平均7.8%削減する臨時特例法案が23日午後の衆議院本会議で民主、自民、公明など賛成多数により可決。参議院に審議を移した。今月成立する見通し。裁判官の報酬、検察官の俸給、国会議員の秘書給与についても同様に引下げる改正3法案が可決した。

 国家公務員給与の削減に伴い野党からは地方公務員についても削減を求め、地方交付税を減額すべきとの声があがっていたが、今回の民主・自民・公明3党共同で出た法案では「地方公務員の給与については地方公務員法、及びこの法律の趣旨をふまえ、地方自治体において自主的かつ適切に対応されるものとする」との付則が盛り込まれ、地方自治体の自主性を尊重しながらも、国民から理解が得られるよう適切な対応を求めている。

 法案が成立すれば、昨年4月に遡って人事院勧告の0.23%の削減とともに、2012年度、2013年度は勧告分を含め、平均7.8%の削減を実施する。ただ、7.8%の削減は2年間のみのものになるため、14年度以降についてどう対応するのか、公務員人件費2割削減を公約にあげている民主党にとっては2013年度中に新たな対応が求められることになる。(編集担当:福角忠夫)