改造内閣発足、総理会見は加計等異例の陳謝から

2017年08月03日 19:41

 安倍晋三総理は3日、第3次安倍第3次改造内閣を発足させるとともに、午後6時から30数分に渡り、改造内閣に関する記者会見を行った。会見で、安倍総理は、今回の改造内閣を「仕事人内閣」と語り「しっかりと結果を出していく決意だ」と強調した。

 改造内閣では、安倍内閣の支持率を大きく低下させ、政治不信を招いている学校法人加計学園獣医学部新設を巡る疑惑に関係する担当大臣(地方創生担当大臣、文部科学大臣)さらに獣医学部新設に関わる獣医師の需給バランスを示す必要が求められている「農林水産大臣」の首が挿げ替えられたほか、文部科学省で見つかった「総理の御意向」などの文書に登場する内閣府の萩生田光一官房副長官も、今回、自民党幹事長代行ポストへ鞍替えとなった。

 地方創生大臣に梶山弘志氏(元国交副大臣)、文部科学大臣に林芳正氏(元農水大臣)、農林水産大臣に斎藤健氏(元農水副大臣)が就いた。

 安倍総理は記者会見冒頭に「さきの国会で、森友学園への国有地売却の件(8億円が値引きされた疑惑)、加計学園の獣医学部新設(加計学園ありきで国家戦略特区制度が悪用された疑惑)、防衛省の日報問題(南スーダンPKO活動に参加した自衛隊の日報隠ぺい問題、稲田朋美前防衛大臣が隠ぺいを了承していた疑義も)など、様々な問題が指摘され、国民の皆さまから、大きな不信を招く結果となった」と語り、「(会見)冒頭に、改めて深く反省し、国民のみなさまにお詫び申し上げたい」と異例の陳謝から始まった。

 総理自ら取り上げた森友問題、加計学園疑惑、自衛隊日報問題。今も、国民の多くは政府の説明が十分でなく、疑惑が払拭されていないと不信感を持っている。今後、臨時国会などで誠実な対応をしていくことが強く求められている。(編集担当:森高龍二)