安倍晋三総理は内閣改造に伴う総理談話(閣議決定)を3日、発表した。安倍総理は「政治に対する国民の信頼を回復しなければなりません。常に国民目線に立ち、国民の皆様と共に歩み、内外の山積する課題に、結果を出していく。その思いのもとに、本日、内閣を改造した」と信頼回復を筆頭にあげた。
そして「日本を取り戻す。5年前、こう、国民の皆様と約束した時の強い使命感と高い緊張感を思い出し、あの原点に、もう一度立ち返る。その固い決意のもと、このたび、人心を一新し、しっかりと結果を出すための力強い布陣を整えることとした」とした。
そして、安倍総理は「一億総活躍社会という目標に向かって、デフレからの脱却、地方創生を成し遂げ、日本経済の新たな成長軌道を描く。積極的平和主義の旗を高く掲げ、日本を世界の真ん中で輝かせる。人生100年時代を見据え、人づくり革命を進めていく。そして、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情に関わらず、それぞれの夢に向かって頑張ることができる。そうした我が国の未来を拓くため、安倍内閣は新たなスタートを切ります」と呼びかけた。
ただ、談話では、内閣改造に伴う記者会見で総理が冒頭に、国民に対し陳謝した森友問題、加計疑惑、日報問題など政府に対する不信を招いている直接の要因に一切触れず、閣議決定する談話に残すことを回避したとみられる。安倍総理がこの問題にどこまで反省し、真摯に受け止めているのかの一端がうかがえそう。これらの問題は解決に至っておらず、真摯な説明が求められている。(編集担当:森高龍二)