消防庁は3月1日から始まる春の全国火災予防運動の重点項目のひとつとして住宅防火対策の推進に取り組むこととし、特に、昨年6月、住宅用火災警報器の設置が全住宅に義務付けられてからも設置率は地域によって5割程度に留まっているところがあることから、火災警報器設置の徹底を呼びかけ、重要性を認識してもらう機会にしたいとしている。
住宅用火災警報器の設置は平成16年の消防法改正に伴い既存住宅を含め全ての住宅に義務付けられている。消防庁によると昨年6月時点の推計で設置されていない住宅は約3割、地域によっては5割になっているという。
住宅火災での死者数は新築住宅に対して住宅用火災警報器の設置が義務づけられた平成18年以降、減少を続けており「一定の効果が現れている」(消防庁)。住宅火災による死者の6割以上が65歳以上の高齢者のため、早期に火災を知らせる火災警報器は命を救う大きな役割を果たすと期待されている。(編集担当:福角忠夫)