原発政策、辺野古、モリカケに触れず 総理所信

2017年11月19日 06:15

 安倍晋三総理は195回国会での「所信表明演説」を17日行った。この中で、東京電力福島第一原発事故後の処理について、安倍総理は「原発事故で大きな被害を受けた福島では、帰還困難区域を除き、ほぼ全ての避難指示が解除された」とした。

 また「10月から中間貯蔵施設が稼働した。除染土壌の搬入を進め、2020年には身近な場所から仮置き場をなくす」とのみ表明した。

 安倍総理は「被災地の復興を一層加速するため、今後とも、生業の復興、心の復興を力強く支援していく」とは語ったが、原発廃炉への大きな目標や時系列での概要などには一切ふれなかった。原発政策全体についても触れなかった。

 また、沖縄普天間基地の代替施設の名護市辺野古への建設を巡る問題についても、一切ふれなかった。加計学園疑惑や森友学園問題にも総理は一切触れていない。

 日本共産党の志位和夫委員長は「首相の所信表明演説。あまりに空疎、中身なし、『いやいややっている』というものだった」と酷評。「北朝鮮、少子高齢化を国難と言いながら、まともな打開策は何もなし。国政私物化疑惑を『丁寧に説明する』と言いながら、一言も語らず。 週明けの代表質問で国政の基本問題をきちんと質していく」とツイッターで発信した。(編集担当:森高龍二)