野田佳彦元総理は与野党の国会での質問時間配分の見直しについて、20日のブログに、さきの衆院文部科学部会での与党1対野党2とした、従前の与党2対野党8からの変更の様をみて「案の定、自民党の質問者・義家弘介前文科副大臣は官邸を忖度したのか、前川喜平前文科次官の批判に終始しただけでした」と書き込んだ。
そして「やはり、与党の質問時間を増やしても『おべんちゃら』ばかりとなり、審議は緊張感に欠けるようになるでしょう。特に、森友・加計などの疑惑は『もり』『かけ』の蕎麦のように、うどん粉とそば粉の割合を2対8とする二八蕎麦のような配分が望ましい」とユーモアを交えて提起した。
野田元総理は与党2、野党8の配分は「元々、旧民主党政権のとき、当時野党だった自民党の強い要求もあり、2対8の割合が定まった。例えば、野田内閣の時の衆院『社会保障と税の一体改革特別委員会』における総質疑時間は104時間44分でした。そのうち与党の質疑時間は19時間59分(19.1%)、野党の質疑時間は84時間45分(80.98%)でした」と示した。
「今月下旬には衆参両院の予算委員会開催が想定されています。論戦の舞台となる土俵をどうつくるかという与野党の攻防がまだ続く」としている。
野田元総理は、自民党のこうした時間配分増の要求が出てくる背景の一つに「政府が国会に提出する法案は、先に与党内で審査され、その際に政府に対して十分に質問することが可能です。官邸の力が強すぎ、党が萎縮し、与党審査が形骸化しているから、こんな見当違いの提案が出てくるのではないでしょうか」と皮肉った。(編集担当:森高龍二)