事前審査など野党議員程度の関与しかできない?

2017年11月21日 06:21

 安倍晋三総理は20日の衆院本会議での立憲民主党の枝野幸男代表の代表質問に答え、国会での与野党質問時間の配分問題についての政府側から見た考えを問われ「国会でお決めになることであり、総理の私が答弁することは差し控えさせていただく」と回答は避けた。

 とはいえ、安倍総理は「一般論として、数万を超える得票を頂いて国会議員になった以上、与野党に関わらず、政党内部だけでなく、国会において国会議員としての責任を果たすべきであり、それが有権者の負託にこたえる事でもあるとの指摘もある」と与党側の質問時間を現行(野党8、与党2)より多くすることを要求している自民党の要求を後押しする見解は示した。

 ただ、現行の野党8、与党2の時間配分は自民党が野党時代に求めて決まったもので、与党になったとたん、与党に時間を1対1になどとする要求には自民党のご都合主義との批判が国民からも出ている。

 この日、枝野代表は「国会では、与野党での質問時間の配分について、自民党から身勝手な主張がなされている。かつての野党時代の主張と完全に矛盾する上に、議院内閣制と国会の役割についての、無理解に基づくとしか思えない」と指摘。

 枝野代表は「与党の質問時間割合を拡大しようという提案は、政府与党一体の事前審査プロセスなどが、機能不全の状態にあるからだと受け止めざるを得ない。今の自民党は国会提出前の事前審査プロセスなどで野党議員と同じ程度にしか関与できていない、影響力を行使できていないということなのか。政府側から見た総理の認識を」と質した。(編集担当:森高龍二)