自民幹部相次ぐ「差別発言」竹下氏「反省」

2017年11月27日 06:17

 自民党の幹部から差別発言が相次いでいる。人権意識の欠落ともとれ、認識を改めることが求められそうだ。自民党の竹下亘総務会長の発言は野田聖子総務大臣会見でも取り上げられた。

 竹下氏は岐阜市内のパーティーで「国賓を迎えての宮中晩餐会に国賓のパートナーが同性の場合、パートナーが出席するのは反対だ。日本の伝統には合わない」などと語った。

 この受け止めを聞かれた野田総務大臣は「自民党は多様な意見をぶつけ合うことができる政党。竹下総務会長はそういうお考えを持っているというご披露だったと思う」とかわした。その一方で「個人的には、多様性を重んじている人間としては、どんな人でも伸びやかに生きられる日本でありたい。そのために何をするべきか、というのは常に模索している」と答えた。

 衆院野党第1党の立憲民主党・辻元清美国対委員長は「自民党の竹下氏の発言にびっくりした。恥ずかしい発言。人権意識や国際感覚から見てもこの発言は認められない。日本を棄損するくらい大きな発言だ」と指摘。

 そのうえで「竹下さんは宮中晩餐会のことをおっしゃっているが、議長主催の夕食会等にカナダの下院の議長一行が来られた時には配偶者として同性の方が出席している。今回の竹下さんの発言は宮中晩餐会ということで、変わらないと思う。差別発言」と問題だとした。

 竹下総務会長の発言には与党の公明党・山口那津男代表も「出席に反対は言い過ぎではないか」と問題発言としている。竹下総務会長は「反省している」と記者団に述べている。

 一方、差別発言では加計問題で客観的資料を一切示さずに適正な経緯を経て国家戦略特区で認めたと主張し注目を集めた山本幸三前地方創生担当大臣が23日の自民党議員の会合でこの議員のアフリカ好きを表現する際に「なんであんな黒いのが好きなんだ」と発言したとの報道がある。読売新聞が報じた。これに山本事務所は「(山本氏は)昔、アフリカを表現する言葉として使われた『黒い大陸』という意味で言ったと話している」と説明したそうだ。人種差別と誤解を招く発言は避けるべきだ。(編集担当:森高龍二)