四国電力は27日、伊方原発2号機の廃炉を取締役会で正式決定した。廃炉決定について、同社は「これまで新規制基準への適合や40年超運転に向けて必要となる具体的対策等の検討を進めてきたが、安全対策に係る2号機固有の制約として、タービン建屋の耐震補強、非常用海水取水設備の造り替えなど大規模かつ長期間を要する耐震対策工事が必要となることから、再稼働した場合の運転期間や出力規模など様々な要素を総合的に勘案し廃止することを決めた」としている。
佐伯勇人社長は伊方原発2号機の廃炉について「昭和57年3月に営業運転開始以来、四国地域の安定かつ低廉な電力供給を支える基幹電源として役割を果たしてきた」としたうえで「1号機に続き、誠に残念ながら2号機も廃止という結論に至った」とのコメントを発表した。
佐伯社長は「2号機廃止に伴う各種手続きを確実に進めるとともに、安全確保を最優先に、1号機と併せ、廃止措置に取り組む」としている。
今回の廃炉決定で伊方原発は3号機のみになる。同社は3号機について「今後とも重要な基幹電源として位置づけ、技術力の維持・継承を図り、安全運転に万全を期す」としている。(編集担当:森高龍二)