運転中の原発も直ちに停止、原発ゼロへ基本法案

2018年01月13日 09:10

 小泉純一郎元総理らが顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が原発ゼロへ注目すべき内容の基本法案の要旨を12日までに発表した。法案の名称は「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」。

 基本方針では(1)運転されている原発を直ちに停止する(2)運転停止している原発は今後一切稼働させない(3)運転停止した原発の具体的な廃炉計画を策定する(4)原発の新増設は認めない(5)核燃料サイクル事業から撤退し、再処理工場の施設は廃止する。

 さらに(6)原発事業輸出を中止し、戦争被爆および原発重大事故の当事国として地球上の原発全廃の必要性を世界に発信する、と世界に向けての『原発ゼロ』を働きかけていくことも提起。

 国内での原発ゼロに向けた具体的な数値目標として(7)太陽光、風力、水力、地熱など自然エネルギーの電力比率目標「2030年までに50%以上」「2050年までに100%とする」と明記している。

 実現に向けて、国の責任として「すべての原発の廃止と自然エネルギーへの全面転換を実現するため、法制、財政、税制、金融上の措置などを講じる」ことを責務として規定する。

 立憲民主党エネルギー調査会は11日、原自連の基本法案についてヒアリングを行い、意見交換した。調査会としても早急に骨格をまとめていくとしている。

 日本共産党の志位和夫委員長は11日のブログで「小泉、細川元首相が顧問を務める『原自連』の原発ゼロ基本法案は大歓迎の中身だ」と評価。「運転中の原発は直ちに停止する、停止中の原発は今後一切稼働させない、2050年までに全電力を自然エネでまかなう。私たちの立場と一致する方向。党派の違いを超え、この方向が実るよう努力したい」と賛意を示した。

 社会民主党の福島みずほ副党首も「かつて脱原発基本法案を出したが廃案。今回、原発ゼロ・自然エネルギー連盟が原発ゼロ法案を提案。脱原発、原発再稼働させない、自然エネルギーの促進などまさにその通り。超党派で法案を提出し、成立をめざせるよう力を合わせたい」とブログ発信した。(編集担当:森高龍二)