フォーミュラE第4シーズン、いよいよ大詰め! 来年からは日産もついに参戦

2018年07月15日 13:28

ローム-1

電気自動車のF1といわれるフォーミュラE第4シーズンがいよいよ大詰め。日本企業は日産が第5シーズンから参戦するほか、既にパナソニック、ロームなどが大手自動車メーカーと提携して技術力をアピールしている。

 FIA フォーミュラE選手権の第4シーズン(17/18シーズン)が大詰めを迎える。フォーミュラE選手権は、2014年から国際自動車連盟(FIA)が開催している電気自動車のフォーミュラカーレースで、電気自動車のF1ともいわれる最先端のモータースポーツだ。

 世界中で電気自動車への関心が高まる中、EV開発や自社の技術力をPRできる格好の舞台として期待されており、すでに参戦しているアウディやルノー、ジャガーをはじめ、新興EVメーカーのネクストEV、ファラデー・フューチャーなどの他、メルセデス・ベンツやポルシェ、そして日系自動車メーカーとして初めて日産も第5シーズン(18/19シーズン)からの参戦を表明しており、近い将来にはホンダも参戦しそうなムードを漂わせている。

 第4シーズンは残り2試合。第11戦と第12戦が、現地時間7月14日と15日の二日間にかけて、アメリカのニューヨークで開催される。それに先駆け、日産は銀座のショールームNissan Crossingにてシーズン5で使用する車両の常設展示を6/28より開始した。日系自動車メーカーとして初参戦。しかも同社の販売するEV車・リーフは世界で最も販売台数の多いEV車でもあるだけに、日産のフォーミュラEにかける意気込みは強い。

 日本の自動車メーカーの参戦は日産が初めてだが、技術サポートにおいて日本企業はすでに各チームで大活躍している。第3シーズンでモータースポーツ界に鮮烈に復帰したジャガーは、技術開発パートナーとしてパナソニック<6752>と組み、「パナソニック ジャガーレーシング」として参戦。シーズン2戦目にして表彰台を獲得するという快挙を成し遂げた。

 フォーミュラEの創立メンバーでもあるヴェンチュリーは、パワーデバイス分野で世界的に有名な日本の電子部品メーカー、ローム<6963>とパートナーシップ契約を結んでいる。、現在ロームは、電気自動車のように大電流を扱う場合に最適なフルSiCパワーモジュールを提供し、マシン駆動の中核をなす部分のひとつであるインバータの大幅な小型化と軽量化を実現している。

 先にも述べた通り、フォーミュラEはレースの結果や名誉だけでなく、EV技術をアピールするという役割も大きい。日本をはじめとするエレクトロニクス先端企業の、技術開発力のレースでもあるのだ。今後のEV市場をも左右しかねない勝負なだけに、サーキットの外でも熱い戦いが繰り広げられている。

 ともあれ、我々日本人にとっては、やはり日本の自動車メーカーの活躍に期待したいところ。第5シーズンが始まる前に予習として、また今後のフォーミュラEの動向を占う意味でも、今シーズンの最終局面は必見だ。現在の総合順位は、1位テチーター、2位アウディ、3位ヴァージンだが、何が起こるかわからないのがモータースポーツの醍醐味だろう。第11戦の決勝は、日本時間15日早朝4:00スタート。全ての決着がつく第12戦の決勝は16日早朝3:30に開始する予定だ。有料チャンネルCS「J SPORTS」での生中継の他、ツイッターのフォーミュラE公式アカウント(@FIAFormulaE)によるライブページでも生中継が無料で見られるので、是非ともチェックしていただきたい。(編集担当:松田渡)