藤村修官房長官は昨年の日本の貿易収支が31年ぶりに赤字になったことについて「第2次オイルショック以降、31年ぶりということだが、東日本大震災や円高、海外景気の下振れを受けた輸出の減少、原発事故から火力発電燃料の需要増、タイの洪水などが影響しているものと思う」と語り「今後の輸出入の動向に注意したい」と語った。
また「貿易収支が縮小傾向にあるものの、(投資などにより得た外国からの利子・配当、外国で得た賃金といった)所得収支は拡大基調にあって、貿易による稼ぎ方が変化してきていることは留意すべきことと思う」と語った。
その上で、藤村官房長官は「円高などによる産業の空洞化対策とともに規制改革などを通し新規産業の創出等、国の成長力を強化する施策を推進するとともに、雇用を確保することが重要」と語った。財務省はこの日、2011年の貿易収支が2兆4927億円の赤字になったと発表した。(編集担当:福角忠夫)