国が2020年4月のオープンをめざし北海道白老町のポロト湖畔一帯で進めている「民族共生象徴空間」について国民にはほとんど知られていないことが内閣府の世論調査で分かった。
民族共生象徴空間はアイヌの文化、歴史への理解を深め、未来へ繋げる調査研究、体験交流、情報発信機能を備えた空間をつくり出すもので、国立アイヌ民族博物館や国立民族公園など様々な施設やアイヌ文化を体験できるフィールドミュージアムなどが設けられる。
内閣府は今年6月から7月に全国の18歳以上の日本国籍者3000人に「アイヌ政策に関する世論調査」を個別面接での聞き取りで実施。1710人から回答を得た。
その結果、知っていたのは4.6%、言葉だけ聞いたことがあるが4,7%と、1割に届かず。89,6%は「知らなかった」と回答した。特に18~29歳までの層では96.6%が「知らなかった」。
調査ではアイヌ民族については94.2%が「知っている」と回答。18~29歳の層でも94.3%が知っていると答えた。知っていることでは77.3%が「アイヌの人々が先住民族であること」と答えた。アイヌを知ってもらうための重点的な取り組みで一番多かったのは「テレビ番組や新聞での情報発信」(67.2%)だった。(編集担当:森高龍二)