WRC 2018の最終戦で優勝したヤリ-マティ・ラトバラ／ミーカ・アンティラ組ヤリスWRC 7号車
11月18日、2018年FIA世界ラリー選手権（WRC）第13戦で最終戦でもあるラリー・オーストラリアの競技最終日の3日目が、豪・東海岸のコフスハーバーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ／ミーカ・アンティラ組（ヤリスWRC 7号車）が優勝。
エサペッカ・ラッピ／ヤンネ・フェルム組（9号車）が総合4位でフィニッシュし、ラトバラとラッピのふたりがポイントを獲得した結果、チーム・トヨタはWRC復帰2年目で、フォードやシトロエンなどを抑えてマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。チーム・トヨタは、カローラWRCで参戦した1999年以来となる、4度目のマニュファクチャラーズタイトル獲得となった。
ラリー・オーストラリアの最終日は、コフスハーバーの北側で3本のステージを各2回走行。前日の夜から断続的に降り続いた雨により森の中のグラベル（未舗装路）ステージは全体的に滑りやすく、非常に難しい路面コンディションでのラリーだった。泥に覆われた路面で多くのドライバーがミスをするなかで、総合2位のラトバラはオープニングステージのSS19でベストタイムを記録。そして、SS20でトップに立つとSS22と23でもベストタイムを刻み首位の座を確実に。そのまま最後までリードを保ち、今シーズン初優勝を飾った。
今回のラリーを最後に、チーム・トヨタを離れるラッピは、マニュファクチャラー選手権を最優先した堅実な走りを続けながらも、SS21でベストタイムを記録し総合4位でフィニッシュ。
2日目終了時点でトップに立っていたタナックは、ドライバーズタイトルの獲得を目指し、デイ3でも攻めの走りを続けた。が、SS22でコースアウトした際クルマが木に当たってしまい、競技続行不可能となりリタイアする。なお、今回の結果によりドライバーズ選手権ではタナックが3位、ラトバラが4位、ラッピが5位でシーズンを終えた。
全13戦で行なわれた「WRC 2018」シーズンは、今回のラリー・オーストラリアで終了。2019年のWRCは1月24日から27日にかけて、モナコとフランスで開催される「ラリー・モンテカルロ」で開幕する。2019年シーズンは新たにチリがカレンダーに加わり、今年よりも1戦多い全14戦となる。チームはラトバラ、タナック、そして新たにクリス・ミークをドライバーとして迎え、ヤリスWRC 3台体制でシーズンに臨む。（編集担当：吉田恒）
