WRC第11戦で、チームトヨタ2位&3位フィニッシュ、チームポイント首位堅持

2018年10月10日 06:17

TOYOTA_WRC_Rd11

次戦WRC第12戦「ラリー・デ・エスパーニャ」は舗装路とダートの両路面が待つ過酷なレースで、メカニックの腕も重要なラリーフィールドとなる

2018年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・グレートブリテンの競技最終日が10月7日の日曜日、英国ウェールズ北部で行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組・ヤリスWRC 7号車が総合2位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組・ヤリス9号車が総合3位でフィニッシュした。また、チームメイトのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組・ヤリス8号車も総合19位で完走となった。結果、チームトヨタのマニュファクチャラー選手権におけるリードは、5ポイント差から20ポイント差へと拡げた。

ラリー・グレートブリテンの競技4日目採取日は、ウェールズ北部の森林地帯で3本のグラベル(未舗装路)ステージと、北部スランディドノの海岸道路「グレート・オーム」で2本のターマック(舗装路)ステージを行なった。

 3日目が終了した時点で首位セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)と4.4秒差の2位につけていたチーム・トヨタのラトバラは、最初のSS19から激しくプッシュし差を1.7秒に縮小。続くSS20ではベストタイムを刻み、オジエを抜き3.6秒差で総合トップに立つ。なお、SS20はトップ5タイムを記録した選手にボーナスポイントが与えられるパワーステージに指定され、ベストタイムのラトバラは5ポイント、2番手タイムのタナックは4ポイント、5番手タイムのラッピは1ポイントを獲得した。

 その後、ターマックのSS21と、グラベルのSS22ではオジエに及ばず、ラトバラは総合2位に後退。結果的に逆転優勝はならなかったものの、第8戦以降の4戦で3回表彰台に上がるなど、シーズン後半戦に入り調子は大きく上向いていた。

 総合4位と1.7秒差の総合3位でデイ4をスタートしたラッピは、SS14でベストタイムを記録するなど力強い走りを続け、4位に30秒以上の差をつけ総合3位でフィニッシュ。直近の5戦で3度のポディウム登壇を果たした。チームにとっては3戦連続となるダブル・ポディウム・フィニッシュとなり、マニュファクチャラー選手権リードを拡げたわけだ。タイトルをかけた争いは残る2戦でなおも続く。

 次戦WRCは、10月25日から28日に行なわれる第12戦「ラリー・デ・エスパーニャ」だ。スペインのサロウを中心に開催され、グラベルとターマックの両路面を走行する、シーズン唯一のミックスサーフェス・ラリー。ラリーの途中でクルマをグラベル仕様からターマック仕様に変更する必要があり、メカニックは夜のサービスで大掛かりな変更作業を75分間で行なう。選手だけでなく、メカニックにとっても挑戦し甲斐があるラリーだ。(編集担当:吉田恒)