沖縄県の玉城デニー知事は先日、安倍晋三総理と名護市辺野古の基地建設をめぐり会談し、基地建設には最短でも13年、費用も最大2兆5500億円かかる、と県の試算を示したうえで、新基地反対の県民の声に真摯に耳を傾け、工事とやめるよう求めた。
安倍総理は抑止力の維持を図ったうえで、普天間基地の全面返還を早期に実現するため、辺野古への代替基地建設に改めて理解を求めた。そのうえで、「折を見て、改めて話し合う場を設ける」考えを示した。
沖縄県は辺野古への基地建設に県民の賛否を直接に問う住民投票を来年2月24日に実施することを決めており、県民の民意を踏まえて政府に対応する。合わせて、辺野古沿岸部の埋め立て承認撤回の県の処分の効力を一時停止した国土交通大臣の決定を不服として国地方係争処理委員会に審査を申し出る方針だ。
政府は抑止力を維持しての普天間返還策は辺野古への代替基地建設が唯一との考えを変えておらず、工事を着々進める方針だ。(編集担当:森高龍二)