知事「移設断念を」、総理「理解へ努力重ねる」

2019年03月03日 09:40

 沖縄県の玉城デニー知事は1日、総理官邸に安倍晋三総理を訪ね、2月24日に実施した名護市辺野古への新基地建設のための辺野古沿岸埋め立ての是非を問う県民投票の結果を報告。「埋め立てに反対するとの票数が全体の71.7%を占めた」とし「普天間飛行場の辺野古移設に反対する意思が明確に示されたことの意義は大きい。民主主義国家において直接示された民意は何より重く、尊重されなければならない。普天間基地の辺野古への移設断念をお願いする」と訴えた。

 玉城知事は今回の結果を重く受け止めると総理が語ったことを取り上げ、そうであれば「辺野古沿岸の埋め立て工事を直ちに止めてほしい」とした。

 また玉城知事は「総理は2月25日の衆院予算委員会で、辺野古に造らなければ、普天間基地はそのままになってしまう、と答弁しているが、総理も認めた辺野古の軟弱地盤の改良については、世界的にも実績のない地盤改良工事が必要とされることから、工事の長期化、予算の膨張は避けられない。保護すべきジュゴンの生態系やその他の重要な環境への影響も片付いていない」と提起し「普天間基地問題の1日も早い解決への思いで、辺野古沿岸埋め立てに反対という意思を示したものだ」ともアピールした。

 加えて、玉城知事は「米国と北朝鮮の対話は進んでいる。北朝鮮をはじめアジアの国際情勢は大きく変化する兆しが見え始めている」とし、日米特別委員会に沖縄県を加えた新しい話し合いの場を設けてほしいと提案した。
 
 安倍総理は「沖縄に米軍基地が集中している現状は到底、是認できるものではない。負担軽減にこれからも努めていきたい。投票結果は真摯に受け止めながら、負担軽減に向けて結果を出していきたい」とした。

 そのうえで「普天間基地は世界で最も危険な基地といわれているわけであり、日米合意から20数年が経っており、最早、先送りできない。今後も、沖縄の皆様にご理解を頂けるよう努力を重ねていきたい」と述べ、辺野古移設への理解を得られるよう努力を重ねる考えを伝えた。また安倍総理は「今後とも、玉城知事とは話し合いは続けていきたいと思っている」とした。会談は双方の思いを示した域から出ることはなかった。(編集担当:森高龍二)