日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会が1月10日に発表した統計資料で、2018年暦年の新車販売台数が分かった。2018年に国内で販売された乗用車&商用車を含むすべての新車は、527万2067台で前年に比べて0.7%の増加となった。
ブランド別ではトヨタが圧倒的な数字を残し、販売台数で150万8647台、前年比95.1%となった。トヨタの豊田章男社長がつねに語っている、「国内生産300万台、販売150万台死守」が、何とか維持できた恰好だ。
□■2018年1月-12月累計 国内新車販売台数■□
1)ホンダN-BOX 241,870台(110.7%)*
2)スズキ・スペーシア 152,104台(145.2%)*
3)日産デイズ 141,495台(102.9%)*
4)ダイハツ・タント 136,558台 (96.6%)*
5)日産ノート 136,324台 (98.1%)
6)ダイハツ・ムーヴ 135,896台 (96.1%)*
7)トヨタ・アクア 126,561台 (96.2%)
8)トヨタ・プリウス 115,462台 (71.8%)
9)スズキ・ワゴンR 108,013台 (94.2%)*
10)ダイハツ・ミラ 107,283台(112.0%)*
カッコ内は前年実績比 *は軽自動車
販売台数ベスト10をみて明らかなように、7車種がトップ10に入った軽自動車に席巻された一年だったといえる。トップの「ホンダN-BOX」は、年間販売で過去最高を記録し、軽自動車として4年連続首位を獲得したたこともニュースだ。また、残る3車種の登録車は、いずれもハイブリッド車であることも、ここ数年のトレンドを継承した恰好となった。
登録車トップの日産ノートは、2016年に追加されたシリーズ型ハイブリッドシステム「e-Power」搭載車が大きく販売に貢献。日産の発表によると、日産車として登録車年間販売トップを初めて獲得した。これまでに「e-Power」搭載車の販売は20万台を突破したとされる。
なお、年間販売10万台超のモデルは、ベスト10に入った車種だけである。セグメントで見ると、ミニバンのニッポンとも言われた国内販売ミニバントップは、日産の「e-Power」搭載したセレナが9万9865台を記録。オーセンティックなセダンでは、トヨタ・クラウンが覇気を示し、5万0324台(前年比173.0%)を達成、日本の高級セダンがそのプライドと地位を示した。世界的に伸長するSUVでは、トヨタC-HRが7万6756台(前年比65.4%)を販売したものの、国産SUV市場は冴えない状況だ。人気SUVのマツダCX-5、トヨタ・ハリアーあたりも前年実績を割り込んだ。
また、輸入車ではメルセデス・ベンツが6万7531台(前年比98.9%)を販売して、国内で販売されている純輸入車として4年連続で首位となった。いずれにしても新車販売の多くを軽自動車に依存する日本市場の特性は、ますます顕著になった。(編集担当:吉田恒)