「令和」を冠した企業はゼロ。今後、加速度的に増加と予測

2019年04月17日 07:01

画・「令和」を冠した企業はゼロ。今後、加速度的に増加と予測。

東京商工リサーチが社名に「令和」を冠した企業調査結果を発表。社名に「令和」を冠した企業はゼロ。「れいわ」「レイワ」は合計6社。今後数年間で「令和」企業が加速度的に増加する可能性が高い。

 4月1日、新元号の発表直後からオーストラリア西部のパースにある西オーストラリア不動産協会のホームページにアクセスが殺到した。協会のツイートによれば7割が日本からだった。協会の英語名は「The Real Estate Institute of Western Austria」といい略名がREIWAである。読み方はリーワだ。協会のホームページのURLがREIWA.comであったためアクセスが殺到したと想像できる。

 新元号が令和に決まり、今後は令和を商号あるいは社名に付ける企業が急増するであろう。このとき会社のホームページの住所を表すURLの文字は重要だ。既にREIWAを含むURLの取得競争が始まっていると容易に想像できる。それでは現時点で社名に「令和」もしくは「レイワ」、「れいわ」を冠した企業はどれくらい存在するのであろうか。

 新元号の発表のあった1日の夕方、東京商工リサーチが社名に「令和」を冠した企業について調査し、その結果を発表している。同社が保有する企業データベース内の317万社の中から社名に「令和」を漢字で冠した企業を探したところ全国で1社も存在しなかった。ひらがなで「れいわ」を冠する企業は3社あり、カタカナで「レイワ」も同じく3社で、仮名表示での合計は6社であった。

 ちなみに「平成」を社名に冠した企業は1270社存在し、「昭和」を付けた企業は2640社で「平成」の約2倍となっている。昭和は64年まで平成は31年までと年数も昭和は平成の2倍なので、年号を冠した企業の数も元号の年数に比例しているようだ。ちなみに「大正」は435社、「明治」は764社だった。

 「平成」を冠した企業1270社の設立年をみると、平成元年から9年までの設立が653社で全体の51.4%と半数を占めている。10年から19年は216社で17.0%、20年から29年が160社で12.6%となっており、時代の初期に社名として元号を取り入れるケースが多そうだ。さらに会社設立が昭和以前の「平成」企業も143社、全体の11.3%存在し、これは元号が平成に変わってから社名を「平成」を冠したものに変更したケースである。

 今後は会社設立時に「令和」を冠する企業や既存企業で社名を「令和」を冠したものに変更する企業が増加して行くと予想される。その中でURL争奪戦のような様々なビジネスも派生して行くのかも知れない。(編集担当:久保田雄城)