憲法9条の解釈変更を閣議決定し、これに基づき制定された安保法制について、立憲民主・日本共産・国民民主・自由・社民の5党(3会派)が22日、参院に解釈変更により制定した法を廃止するための「平和安全法制整備法廃止法案(自衛隊法等改正案)」「国際平和支援法廃止案」を提出した。
自衛隊法等改正案について国民民主党は「武力行使の新3要件(存立危機事態)を削除し、地球の裏側であっても外国軍の後方支援活動を可能にする重要影響事態について、わが国周辺の地域における後方地域支援に限定する周辺事態に戻すなど(さきの安保法制で改正された)11本の法律をすべて改正前の状態に戻す」内容だとしている。
また「国際平和支援法廃止法案」については「日本の平和と安全に直接影響のない状況下での外国軍の支援については、その都度状況を見極めた上、必要に応じ特別措置法を検討すべきとの考えから恒久法は不要なため廃止する」とした。
法の廃止のための法案は2016年2月に共同提出していたが翌年の衆院解散で廃案になっていた。日本共産党の井上哲士参院国対委員長は提出後の記者会見で「民意を聞かず、立憲主義に反する政治の原点が安保法制だった」と指摘した。参院選挙を前に安保法制に関する立ち位置を明確にすることにもなった。(編集担当:森高龍二)