じめじめとした梅雨空を眺めていると、太陽の姿が恋しくなる。しかし、梅雨が明けたら今度は暑い夏がやってくる。昨年は災害レベルとまで言われた猛暑日を記録したが、今年はどうだろうか。熱中症で倒れたししないためにも、今から暑さ対策を考えておきたいものだ。
熱中症が恐ろしいのは、炎天下の屋外だけでなく、屋内でも起こる可能性がある点だ。
節約や節電は大事だが、暑い日に無理をしすぎて熱中症になってしまったら目も当てられない。例えば、家の二階や三階は一階よりも熱がこもりやすいし、 窓を開けておくなど常に空気を逃がすことも考えておきたい。また、風呂場や洗面所、洗濯機や乾燥機のそばも、熱がこもりやすく湿気が多いところ。しかもエアコンの冷気も届きにくいので注意したい場所だ。扇風機を上手く活用したり、備えておきたいものだ。
エアコンや扇風機だけでなく、最近では熱中症になりにくい身体づくりや、食品を活用した熱中症対策も一般的になってきた。
熱中症対策に欠かせないのが水分補給だが、速やかに水分補給できる飲料として知られているのが、大塚製薬のポカリスエットだ。ポカリスエットは、熱中症になってしまった時の水分補給として活用されることも多いが、熱中症対策の飲料としても有用だ。100mlあたり49mgものナトリウムも含有しているので、汗で失ってしまった水分と塩分を素早く吸収できる。家の中にも常時、数本はストックしておきたいものだ。
塩分補給という点では、森永製菓の「inタブレット塩分プラス」やカバヤ食品の「塩分チャージ」などが人気だ。夏が近づくと、スーパーやコンビニの陳列棚でも見かけるので、利用したことは無くても、目にしたことのある人は多いだろう。これらの商品は、汗をかいた際に失われてしまう塩分を薬ではなく、タブレットというお菓子感覚で摂取することができる。子どもから高齢者まで抵抗なく摂取できるので、熱中症予防食品として定番になりつつある。また、ビタミンB群やビタミンCも配合されているので、美容効果も期待できるというおまけ付きだ。
美容効果といえば、最近、美容業界でも大きな話題になっている「蜂蜜」も、熱中症予防の効果が期待される食品だ。そもそも蜂蜜はミツバチが花の蜜を体内に取り入れ、ブドウ糖と果糖に分解しているので、改めて人間の体内で分解する必要がない。夏バテで食欲が落ちたときに、スプーン1杯の蜂蜜で速やかなエネルギーチャージができるのだ。さらに、蜂蜜はミネラルを始めとした180以上の天然の栄養素を豊富に含んでいるという点にも注目したい。養蜂メーカーの山田養蜂場によると、早くも「はちみつ塩飴」の売上が好調とのこと、熱中症対策を意識した消費行動によるものなのか。
熱中症が発生した時、その場の環境や行動などが注目されがちだが、同じ場所で同じ行動をとっていても、熱中症になる人とならない人がいる。それを左右しているのは運ではなく、体調だ。もちろん体質的に熱さに弱い人もいるが、一般的な体質と体力を備えた人の場合、ミネラル不足や栄養不足が熱中症のリスクを上げてしまうと考えた方が良い。環境や行動に注意していても、ミネラル不足や栄養不足だと熱中症になる可能性は高くなるのだ。日々の食事や睡眠などに充分注意し、蜂蜜などでミネラルを補いつつ、暑い夏を万全の体制で迎えられるようにしておきたい。(編集担当:今井慎太郎)