日米安保「片務的でなくバランスとれてる」菅氏

2019年06月28日 07:36

 米国のトランプ大統領が日米安全保障条約についてFOXビジネステレビの電話インタビューに答え「もし日本が攻撃されれば米国はあらゆる犠牲を払って日本を守らなければならないが、米国が攻撃されても日本は我々を助ける必要は全くない」と条約は片務的で不公平だと不満を示したことについて、菅義偉官房長官は27日の記者会見で「日米安全保障条約を前提とする日米同盟については2017年2月の日米共同声明において、両首脳間でアジア太平洋地域における平和と繁栄、および自由の礎であることを確認している」と強調。また「日米安全保障の見直しについては、政府間でも一切ない」とした。

 日米安保条約第5条では我が国の施政の下にある領域に対する武力攻撃が発生した場合、日米両国が共同して日本防衛に当たる旨を規定。米国の対日防衛義務を定めている。6条では侵略に対する抑止力としての日米安保条約の機能が有効に保持されていくために日本が平素から米軍の駐留を認め、米軍が使用する施設・区域を必要に応じ提供できる体制を確保しておくことを規定している。

 菅官房長官は「日米安全保障条約での日米双方の義務は同一ではなく、全体としてみれば、日米双方の義務のバランスはとられていると思っている。したがって、片務的というのは当たらない」と明言した。(編集担当:森高龍二)