非核三原則堅持し国際社会の取り組み主導と首相

2019年08月07日 06:43

安倍晋三総理は6日開かれた広島市原爆死没者慰霊・平和記念式であいさつし「核兵器のない世界の実現に向け、非核三原則を堅持しつつ、被爆の悲惨な実相への理解を促進していく。核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、双方の協力を得ながら対話を粘り強く促し、国際社会の取り組みを主導していく決意だ」と述べた。

 広島市の松井一実市長は「平和宣言2019」の中で「今世界では自国第一主義が台頭し、国家間の排他的、対立的な動きが緊張関係を高め、核兵器廃絶への動きも停滞している」と懸念を表明。

 そのうえで「日本政府には唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めていただきたい」と要請。また「日本国憲法の平和主義を体現するためにも、核兵器のない世界の実現に更に一歩踏み込んでリーダーシップを発揮していただきたい」と求めた。

 松井市長は「世界中の為政者には核不拡散条約第6条に定められている核軍縮の誠実交渉義務を果たすとともに、核兵器のない世界への一里塚となる核兵器禁止条約の発効を求める市民社会の思いに応えていただきたい」と訴えた。(編集担当:森高龍二)