米戦闘機離発着訓練の馬毛島160億円は妥当?

2019年12月06日 07:02

 河野太郎外務大臣は5日までの記者会見で、在日米軍の空母艦載機(戦闘機)離発着訓練場に予定している鹿児島県・馬毛島を160億円で購入することで売買合意との報道に「一定合意に達したといっていいと思うが、所有権移転が行われている訳でないので、現時点でコメントは差し控えたい。正式契約後にしっかり説明する」と契約後でなければ説明しない姿勢を示した。

 記者団から防衛省は馬毛島に対して不動産鑑定額を45億円と算出していたと思うが、160億円近くになるということの妥当性は、と聞かれ「今、対外的に申し上げるのは差し控えたいが、少なくとも売買金額については適正なもので行っていくつもりだ」と額は明確にしなかった。

 今後のスケジュール感について、河野大臣は「契約が締結されたわけではない。一定合意に達したということで、きちんと手続きが済むことが大事。スケジュールはそれを見た上でということになる」と答えた。

 馬毛島での訓練については地元が反対している。政府は島を買収後に、地元に丁寧に説明するとしているが、購入ありき、米軍への訓練場提供ありきでの購入後に何をどう説明するのか、協力の理解が得られるのか、また160億円での購入が妥当なのか、購入後に説明するより、購入前に国民の理解が得られる説明をすることが必要だ。(編集担当:森高龍二)