当初に比べ3倍以上の価格になっているといわれる鹿児島県馬毛島の購入めどについて岩屋毅防衛大臣は26日の記者会見で「防衛省としては馬毛島の土地の大半を所有するタストン・エアポート社と引き続き協議を行っており、できるだけ早くに(購入したい)と思っている」と語った。
馬毛島は種子島から約12キロの沖にあり、99%以上をタストン・エアポート社(東京)が所有。当初45億円とされていた評価額は160億円での売買価格で大筋合意したとの報道がある。
岩屋大臣はこの日の会見で「できるだけ早く売買契約をしたいと思っているが、もう少し時間が必要と考えている」と述べた。そのうえで「いずれにしても、FCLP(原子力空母艦載機の地上模擬着艦訓練)を専ら行うことができる施設というのは地域の負担軽減のためにも必要と思っておる。交渉を早期に結実させることができるよう努力していきたい」と語った。
また、安保法制により海外での邦人救出が可能になったことから米空軍の特殊作戦用CV-22オスプレイの導入を政府が決めた、との報道があり、その事実関係について記者団に聞かれ「そのような事実はない。MV-22オスプレイを17機導入する予定で、1号機等はできていると承知しており、隊員が現地(米国)で訓練しているが、報道にあったように、邦人救出のために別のオスプレイを導入するという計画はない」と述べた。
なお、馬毛島については、日本共産党は馬毛島購入後にF35Bステルス戦闘機などの訓練に使用される危険もあるとしている。(編集担当:森高龍二)