関西電力は奈良県奈良市の登美ヶ丘変電所の変圧器撤去の際、アスベストが吹き付けられた防音壁の解体に必要な地元自治体、労基監督署への作業届をしていなかったと30日、発表した。
アスベストが使われている場合、大気汚染防止法、労働安全衛生法に基づき作業の届け出とともにアスベスト飛散防止の措置、解体作業者への防護措置が必要だが、行っていなかった。
関西電力は「防音壁解体にあたって、防音壁を切断・粉砕等することなく、現物のまま取り外し、密閉して処分場へ運搬した。アスベストが飛散した可能性は低いと考えている」としている。
1月28日に処分委託先の事業所から防音壁にアスベストが含有されていないかの確認が入り、アスベストが含有されていることがわかった、という。変圧器本体を囲む防音壁の内側にアスベストが吹き付けられていた。初歩的なミスだった。
関西電力では「同様の申請漏れ等が起きないよう、今後、再発防止対策を検討・実施していく。地域の皆さまはじめ、関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」とのコメントを発表した。(編集担当:森高龍二)