安倍晋三総理は12日の衆院予算委員会で立憲民主党の辻元きよみ議員の質問終了時に「意味のない質問」などと野次ったことに対し、17日の衆院予算委員会の集中審議で謝罪する。自民党の森山国対委員長が立憲民主党の安住淳国対委員長に伝えた。
安住氏は総理に対する「懲罰動議」提出を見送ることにした。この問題を巡っては辻元氏が12日の委員会で「鯛は頭から腐る」(組織は上層部から駄目になる)と総理の対応を批判したのに対し、総理が「意味のない質問」と野次ったことから委員会が紛糾。
13日も立憲・国民・共産・社保・社民の野党5党派の幹事長・書記局長らが会談し「総理の野次をはじめとする数々の発言は議会制民主主義を冒涜するもので、議員としての懲罰事案に値する。予算の審議を要請している行政府の長としても看過しがたい態度」との認識でまとまった。
そのうえで「与野党の国対委員長の協議の行方次第で野党として安倍晋三議員に対する懲罰動議を提出する」ことで一致していた。総理謝罪の意向が伝えられたことで懲罰動議は見送られる。(編集担当:森高龍二)