菅義偉官房長官は27日の記者会見で、沖縄・首里城の復元について、首里城正殿等の復元に向けた工程表を関係閣僚会議で決定したとしたうえで、正殿については「2020年度の早期に基本設計に入り、21年度実施設計、22年中に本体工事に着工し、26年までの復元を目指す」と発表した。
菅官房長官は「首里城は沖縄の皆さんの誇りとも言える極めて重要な建造物であり、工程表に基づき、国営公園事業である首里城の復元に向けて責任を持って取り組んでいく。ゴールデンウィークまでに首里城正殿の地下遺構の見学を可能とすることを始め、復元過程の公開や観光振興など、地元ニーズに対応した施策を推進していく」と述べた。
また、工程表では「沖縄県や地元の関係者の意見も踏まえながら、速やかに首里城北殿や南殿等の復元に向けた具体的な検討に着手するとともに、首里城復元に向けた技術検討委員会において工程表を踏まえた詳細な検討を進める」としている。
首里城は2019年10月31日に発生した火災で正殿ほか、北殿、南殿・番所、黄金御殿、奥書院など6施設を全焼、二階御殿、奉神門など3施設の一部を焼失(二階御殿の木造部分は全焼)した。このため政府一体となって復元にあたることを決め、菅官房長官を議長とした関係閣僚会議を設置し、取り組んでいる。(編集担当:森高龍二)