発がん性が言われる有機フッ素化合物の「PFOS」を含む泡消火剤約22万リットルが10日、米軍普天間基地内で漏れ出し、このうち約14万リットルが基地から延びる側溝を通して宇地泊川に大量流出した事故で、16日、沖縄県議会米軍基地関係特別委員会(仲宗根悟委員長)は「誠に遺憾で、断じて容認できない」と強く批判。(1)流出・飛散の原因の徹底究明(2)結果の速やかな県民への報告(3)米軍と日本政府の責任を明確にし、再発防止策を講じるよう強く求める声明を発表した。
声明では「PFOSを使用していないと説明していたにもかかわらず、昨年12月にも普天間飛行場ではPFOSを含む泡消火剤の漏出を起こしており、再び発生した流出事故に対し、県民の憤りや不信感は増幅するばかりだ」と怒りを露わにしている。
そのうえで、事故の再発防止策を講じることに加え、(1)泡消火剤が流出・飛散した河川や土壌、家屋等の汚染範囲を特定し、除去作業を速やかに行うとともに、地域住民や除去作業を行った宜野湾市消防士等の健康調査を実施すること(2)米軍基地内への立入調査を迅速に実施できるよう、日米地位協定を改定し国内法を適用させること(3)普天間飛行場の運用を停止し、閉鎖・撤去することを求めている。(編集担当:森高龍二)