国会は22日、安倍晋三総理の施政方針演説を受けた代表質問に入った。立憲民主党の枝野幸男代表は衆院本会議で代表質問に登壇し、辺野古基地建設問題について、普天間基地代替施設として辺野古への基地建設が「もはや唯一の選択肢、との前提が崩れている」と指摘し「立ち止まって考えなおすべき」と総理に考え直すよう求めた。
枝野代表は「辺野古新基地建設について、防衛省の地盤改良工事に関する技術検討会で、本体工事が9年3か月に延びた上、総工費も約9300億円に膨れ上がることが明らかになった。軟弱地盤の改良が成功したとしても米軍への引き渡しは2030年代以降になるといわれている。この事実関係に間違いないか」と事実確認した。
そのうえで「県民の反対を無視し、莫大な税金を投入して工事を強行しても、普天間基地の危険を除去することができるのは10年以上も先。もはや唯一の選択肢という前提は崩れている」と見直しを求めた。
安倍総理は枝野氏の指摘した事実関係を認めたうえで「世界で最も危険といわれる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。これは地元の皆様と共通認識。日米同盟の抑止力維持と普天間飛行場の危険性を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策だ」とこれまでの主張を繰り返し「(辺野古で)着実に工事を進めていくことが普天間の危険除去になる」と強調した。(編集担当:森高龍二)