社会保障給付 高齢者へ偏り、見直しを 経団連

2020年05月28日 05:47

 日本経済団体連合会は27日までに少子化対策推進に向けての提言を発表した。「若い世代に寄り添い、『働きながら希望する数の子どもを産み育てることが経済的にも社会的にも尊重される社会』の実現を、今後の対策の基本的な考え方として掲げるべき」としている。特に社会保障給付が高齢者に偏っているとし、見直しを求めた。

 そのなかで、政府に対しては(1)保育所の待機児童解消に向けた「子育て安心プラン(今年度末まで)」や放課後児童クラブの拡充を図る「新・放課後子ども総合プラン(23年度末まで)」に着実に取り組み、受け皿を整備すべき。

 (2)子ども・子育て支援新制度に係る「質の向上」を含め、少子化対策に係る安定財源の確保を検討する場合、まずは高齢者に偏った社会保障給付を見直し、世代間のアンバランスを是正すべき。

 (3)児童手当については、高所得者世帯への経済的支援の必要性は低いことから、所得制限額の上限に配慮しつつ、世帯合算の導入を図るとともに特例給付の廃止を行うべきなどとした。(編集担当:森高龍二)