コロナ禍による旅客機利用客や航空機そのものの発着便大幅減により空港コンセッション事業者の経営状況が大幅に悪化していることを受け、赤羽一嘉国土交通大臣は「国として、適時適切に対応していく」と経営支援に適切に努めていくとの考えを7月31日の記者会見で示した。
赤羽大臣は「空港コンセッション事業者には航空利用者にとって不可欠な公共インフラ(空港)の運営を担っていただいている。雇用を確保しつつ事業が継続できるよう、しっかり支援していく必要があると認識している」と語った。
そのうえで「国土交通省としては国に対する各種支払いの猶予などにより、資金繰りを支援しており、例えば、福岡空港についてはコンセッション事業者が今年5月及び11月に国に支払うことになっていた運営権対価分割金の支払いを年度末まで猶予している」とした。
また「各社に対して雇用調整助成金、国税・地方税の猶予などの業種横断的な支援策についても周知徹底させていただいているが、新型コロナウイルスの影響がこれ以上長期化する場合には、各社の経営状況が更に悪化することも予想されるので、コンセッション各社から状況をしっかり聞きながら適時適切に対応していきたい」と述べた。
航空輸送統計速報(5月分)によると、5月の国内定期航空旅客輸送量は幹線、ローカル線含め計60万人と対前年同月比93.4%の大幅減。貨物輸送量も2万1436トンと65%減になっていた。