総務省がまとめた昨年度中の行政相談件数は16万3689件にのぼったことが分かった。このうち行政相談委員による相談受付が8万94件と約半数にのぼっていた。
新型コロナウイルス感染症に関しては 相談内容の傾向が今年1月~2月は「水際対策」、2月中旬以降は「個別の感染対策」、3月中旬以降は「金銭面の支援等に関する相談」が増えていた。主な相談事例では「家族が外国から帰ってくるが、検疫などの対応を知りたい」。「仕事が激減し、税金等が払えない。どこに相談すればよいか」「感染者数は報道されているが、検査者数が報道されていないのは問題ではないか」などだった。
また行政相談では外国人の相談に対応する環境づくりへ、相談窓口での「多言語音声翻訳機器の配置」や「英語のメールによる相談受付開始」などの効果もあり、昨年度は前年度(104件)に比べ倍増の239件の相談を受け、このうち31件は英語のメールでの受付だった。
行政相談では多言語対応で「英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、マレー語」で案内。相談は無料で、秘密厳守。役所の手続きや出入国管理に関すること、医療保険や仕事など幅広く対応している。(編集担当:森高龍二)