国賓を歓迎する宮中晩餐会に招待されながら同僚議員の政治資金パーティに出席したり、1995年の沖縄金武町で発生した米兵による少女乱暴事件について「知りません」と答弁するなど、それぞれ陳謝したり、弁明しているものの、大臣としての適格性を欠くのではないかと野党が一川保夫防衛大臣に対して問責決議案を提出する構えで動いていることに対し、一川防衛大臣は2日、「そういうもの(問責決議)は想定していないので、感想は持っていない」と語るとともに「引き続き(大臣として、普天間問題など懸案事項に)しっかりと責任を持って実施したいという気持ちでいっぱい」と自ら大臣を辞す考えは全くないことを伺わせた。
また、一川防衛大臣は少女乱暴事件について「知らなかった」とした理由について「私自身は少女乱暴事件というのは知ってはおりましたけれども、正式の委員会の場で詳細に説明する事案と異なると思いましたので、あの場合は知りませんという答弁をした」と言い、「やはり関係者が当然いらっしゃるわけでございますし、ああいう場で詳細に内容について説明する問題ではなかったと思っております。ただ、この事件は、その後、沖縄県の基地の整理・縮小のいろいろな運動に繋がってきている問題でもございますし、沖縄県民のこの基地問題に対するいろいろなお気持ちを、傷つけたという面では歴史的に大変痛ましい事件であったということは、私自身も理解しております」と述べた。
藤村修官房長官は2日の記者会見で「防衛大臣として、しっかりと職責を果たして頂くことだと思います」と職責を果たすことによって責任を取るべきとの認識を示した。(編集担当:福角忠夫)