在日米軍駐留経費の負担、適切に判断し米と協議

2020年11月12日 06:03

 岸信夫防衛大臣は10日の記者会見で米大統領にバイデン氏が就任することが確実になったことを受けての受け止めを記者団に問われ「政府としては菅総理からも、昨日早朝にバイデン候補に対して祝意が述べられたと承知している。日米同盟はわが国の安全保障体制の基軸であり、インド太平洋地域の平和、自由及び繁栄の礎だ。防衛省としては日米の防衛協力を更に深め、日米同盟の抑止力、対処力を一層強化していきたい」とした。

 また「HNS(在日米軍駐留経費負担)については、一層厳しさを増す地域の安全保障環境、わが国の財政状況を踏まえ、適切に対応する」とした。そのうえで、岸大臣は「日米両政府が今週ワシントンDCで、在日米軍駐留経費に係る第1回正式交渉を行う予定だ」とした。岸大臣は改めて「正式交渉に際しては一層厳しさを増す地域の安全保障環境、それからわが国の厳しい財政状況を踏まえ、適切に判断していきたい」と繰り返し強調した。

 在日米軍関係費用の総額は2020年度予算額で約3993億円にのぼっている。これ以外に米軍再編関係経費に1799億円(海兵隊のグアム移転、沖縄での再編事業など)、沖縄に所在する米軍施設・区域にかかわる諸課題に関し協議する特別行動委員会の関係経費に138億円が充てられている。(編集担当:森高龍二)