憲法9条への自衛隊明記には「反対」立憲民主党

2020年11月22日 08:17

立憲民主党は19日の政調審議会で憲法論議に対する指針を決めた。この中で、安倍晋三前総理が自民党総裁として打ち出した「憲法9条」への「自衛隊」明記に関して「後法は前法に優越する」という法解釈の基本原則により、9条1項、2項の規定が空文化する、とし「この場合、自衛隊の権限は法律に委ねられ、憲法上は、いわゆるフルスペックの集団的自衛権行使が可能となりかねない」と警鐘を鳴らした。そして「専守防衛を旨とした平和主義という日本国憲法の基本原理が覆る」とした。

 また、反対する理由については「現在の安全保障法制を前提に自衛隊を明記すれば、少なくとも集団的自衛権の一部行使容認を追認することになる。集団的自衛権の行使要件は広範かつ曖昧で、専守防衛を旨とした平和主義という日本国憲法の基本原理に反する」とも指摘。

 集団的自衛権の行使要件は広範かつ曖昧という点については「我が国に対する武力攻撃が発生していないにもかかわらず『我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること』という要件。この要件は、いわゆる昭和47年見解が日本に対する武力攻撃を念頭に置いていたのに対し、新たに『同盟国等に対する武力攻撃』を含むとする解釈を『基本的な論理』に基づくと称する点で、便宜的・恣意的な解釈変更といわざるを得ない」と問題にしている。

 そのうえで「権力が立憲主義に反しても、事後的に追認することで正当化される前例となり、権力を拘束するという立憲主義そのものが空洞化する」との危険をあげ、自衛隊明記には反対すると明らかにしている。(編集担当:森高龍二)