安倍前総理を『証人喚問』要求 参院予算委で

2020年11月26日 06:04

 安倍晋三前総理の後援会が「桜を見る会」前日、都内のホテルで催した「前夜祭」費用に関し、安倍氏は国会答弁でホテル側と参加者個々人の契約で後援会の収支はなかったとし、参加費(1人5000円)もホテル側が示したと答えたが、実際には前夜祭の不足金を安倍氏側がホテルに支払い、国会で虚偽答弁していた可能性が高まっている。

 このことを受け、25日の参院予算委員会では安倍氏に対し、虚偽答弁すれば「偽証罪」に問われる「証人喚問」要求が出された。山本順三委員長は「理事会で協議する」とした。

 求めたのは問題を追及している日本共産党の田村智子政策委員長。田村氏は「前夜祭」に過去5年間で916万円が安倍氏側からホテルに支払われていたなどの報道が相次いでいるとし、安倍氏の国会答弁が虚偽ではなかったのか、疑問を投げた。

 菅総理は「安倍前総理の関係団体の行事であり、捜査が行われていると報じられている状況で、軽々にお答えできるものではない」と答弁回避した。

 田村氏はこの日の質問で、昨年11月8日、安倍総理に質問した際、桜を見る会や前夜祭について触れたが会費や収支報告については指摘していなかった、とし「それにも関わらず、安倍総理は各個人がホテルとの関係においても直接支払っている、と聞いてもいないことを語り、初めから、自分から、積極的に虚偽答弁していたことになる」と追及。「現職総理大臣による政治資金規正法違反(不実記載)、公職選挙法違反(有権者への利益供与)が疑われる重大な問題だ」と指摘し「嘘をつけば偽証罪になる証人として本委員会で質すべきだ」と証人喚問を要求した。(編集担当:森高龍二)