テレワークの課題「社員間コミュニケーション」

2021年01月21日 06:57

 日本経済団体連合会が会員企業1442社の労務担当役員らを対象に昨年8月~9月に実施したテレワークに関するアンケート調査(419社が回答、在宅勤務やサテライトオフィスなどでの勤務に関する調査)で、回答者の20.2%が「業務効率が上がった」と答える一方、「下がった」との回答も26.8%あった。また7割が社員間のコミュニケーションが課題と答えた。19日発表した。

 上がった理由では「通勤時間の削減で従業員の負荷が軽減した」が最も多く86.7%、「打ち合わせや会議が効率化できた」が59%、「移動・出張時間が削減できた」が48.2%、「従業員が業務に集中できた」が43.4%、「社内のデジタル化が進んだ」が39.8%と続いた。また「非常時でも事業が継続できた」との回答も26.5%あった。

 生産性や業務効率が下がった理由では「テレワーク環境が十分に整備されておらず、遂行困難な業務があった」との回答が最も多く75.9%、次いで「従業員同士のコミュニケーションがとりづらかった」が73.1%、「部下業務の進捗管理が難しかった」が47.2%と続いた。

 テレワークを実施して明らかになった課題としては「従業員同士のコミュニケーション」が74.1%で最も多く、次いで「業務手法でのデジタル化」が67.5%、「労働時間の管理」が53%で続いた。「人事評価」(49.8%)や「ICT環境の整備」(40.1%)も課題にする回答が4割を超えた。また「業務上の情報セキュリティの確保」も27.6%が課題にしていた。(編集担当:森高龍二)