麻生太郎財務大臣は10日の衆院予算委員会で、森友学園問題にからみ公文書改ざんを上司に強要され実行し、自責の念から自殺した元近畿財務局職員の赤木俊夫さんが、改ざん経緯を詳細に書き残したとされる「赤木ファイル」について、立憲民主党の山井和則議員からファイルの存在をいつ知ったかを質され「いわゆる赤木ファイルというものが、こういうものであろうということを知ったのは、かなり前だ」などと答弁した。具体的な日は記憶にないと濁した。
答弁に議場からは「ええ~」と呆れる声が漏れた。政府はファイルが存在するかどうか、捜索中だと国会で答弁し、これまで存在すら明らかにしてこなかったからだ。
麻生大臣は「私どもは『赤木ファイル』という定義が意味するところがよくわからない。いわゆる赤木ファイルといわれるものは伺っています」などと述べた。
山井議員は「かなり前から知っていたというのであれば、国会にも提示し、なによりご遺族が見せてほしいと言われている。かなり前とはいつごろか」と質した。麻生大臣は「裁判所から(ファイル提示の)話を受けたのが3月22日だった」とした。
山井議員は「6月23日に裁判で開示されることになっているが、国会は6月16日に会期末を迎える。正々堂々と国会会期中に赤木ファイルを出すべきだ」と予算委員会に提出するよう要求。金田勝年予算委員長は理事会で協議するとした。(編集担当:森高龍二)