「東京五輪は歴史的な大会になる」とバッハ会長

2021年07月16日 07:07

 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は14日、総理官邸に菅義偉総理を表敬訪問。「東京五輪は歴史的な大会になる」と語った。

 バッハ会長は菅総理に「東京大会に参加するアスリートの85%、IOC関係者はほぼ100%、メディア関係者も70%~80%がコロナワクチンの接種を終えているとの報告があり、これに日本の厳格な感染対策により、過去に例をみないほど、万全の準備が整っている。引き続き、全面的に協力していく」と日本の取り組みを評価するとともに「ありがとうございます」と日本語で謝意を示した。そして東京五輪が「歴史的な大会になる」と述べた。

 バッハ会長は「歴史的な大会」の意味について「延期された大会であること」「日本国民がここ何年かにわたって非常に大きな困難を乗り越えてこられた大会であること(具体には東日本大震災やコロナ禍をあげた)」そして「大会開会式まであと9日というところまでこられた」などをあげた。バッハ会長は「常に連絡を密にし、連携しながらやってきた」とも強調した。

菅総理は冒頭、バッハ会長に「いよいよ来週から東京五輪大会が開催される。アスリートが躍動する姿を通して、未来を担う子どもや若者に夢と感動を伝えるとともに新型コロナという大きな困難に直面している今だからこそ、世界が団結し、人類の努力と英知によって難局を乗り越えていけることを日本から世界に発信したい」と開催国としての決意を語った。

 また「全ての参加者が新型コロナ感染対策をはじめ適切な行動をとることが国民に対して理解を得、大会成功のためには不可欠と思っている」とした。

 そのうえでバッハ会長に対し「IOCは主催者として、選手や大会関係者に対して(感染防止対策を)徹底していただけるよう努めていただきたい」と要請。バッハ会長は「理解している」と答えた。

 菅総理は「政府としても万全の対策を講じて、安心安全な大会にしたい。一致協力して成功に」と引き続いての協力を求めた。(編集担当:森高龍二)