陸のダイヤモンドプリンスセスにならぬよう祈る

2021年07月14日 06:51

 超党派でつくる野党の東京五輪総点検合同チームは13日開村する東京五輪・パラリンピック選手村を12日訪れ、五輪組織委から概要説明を受け、選手村での新型コロナウイルス感染症防止対策に課題が次々明らかになったと、問題点改善を図るよう強く求めた。立憲民主党の川内博史衆院議員は「この選手村が陸上のダイヤモンドプリンスセス号にならないようにと祈るしかない」と深刻な懸念を示し、徹底した感染防止対策をとるよう提起した。

 立憲の山井和則議員や社会民主党の福島瑞穂党首らは、空港でコロナ陽性となった選手を一端選手村に入れて、PCR検査を再びするという組織委の回答に対して、選手村に入れずに対処するべき、と改善を求めた。

 また(1)機内で陽性者の近くにいた濃厚接触候補者を選手村に入れるのは避けるべき。(2)来日1日目の選手も2週間経った選手も同じ食堂、ジムを利用できること。3000席を有するメインダイニングルームでクラスターが発生したら大変なことになるとして、感染防止策徹底の必要があるとした。また(3)「選手村のスタッフのほとんどが2回目のワクチン接種を終えておらず、日本人のたくさんの方が働くので、ここで感染し、外に持ち出す可能性もある」と指摘した。

 立憲の塩村あやか参院議員は「五輪が終わった後、自国へ戻った時、日本からウイルスを持って帰る人も出てくる可能性がある。五輪で海外から来る人たちも感染拡大を防げていないことがよく分かった。非常に問題だ」と安全安心の大会が本当に担保できるのか、開幕まで2週間を切ってもなお課題が次々と浮き彫りになっている。(編集担当:森高龍二)