国賓迎えた宮中晩餐会より議員催事優先 防衛相

2011年11月18日 11:00

 国賓として来日されているブータン王国国王ジグミ・ケサル・ナムギャル・ワンチュク陛下と同国王妃ジツェン・ベマ・ワンチュク陛下を歓迎する宮中晩餐会に招待されていた一川保夫防衛大臣が晩餐会には出席せず、民主党の高橋千秋議員の政治資金パーティに出席していたことが17日の参議院予算委員会で取り上げられ、一川防衛大臣は「大変、申し訳なかった」と陳謝した。

 宇都隆史議員(自民党)が「ブータンの国防費がいくらか、知っているか。(2006年推計で)1700万ドル、日本円にして13億円。その中で3月18日に(東日本大震災の被災者のために義捐金として)100万ドルを送って下さっている。宮中晩餐会に出席して、ちゃんと感謝を述べるべきでないのか」と一川防衛大臣を厳しく批判。「大臣として失格だ」と追及した。

 一川防衛大臣は高橋議員がブータン王国とかかわりのあることに触れながら「大変、申し訳なかった」と詫びた。

 一方、宮中晩餐会に出席した安住淳財務大臣は宮中晩餐会のようすについて聞かれ、ブータン王国国王陛下は東日本大震災で犠牲となった人たちを追悼するため、全国のブータンの寺院で祈りが捧げられたこと、被災者救援にあたっている日本人の姿に感銘したことなどを語られ、「これからも親密な関係をつくっていきたいと和やかな晩餐会であった」と述べた。(編集担当:福角忠夫)