子ども政策「所得制限設ける性質のものでない」

2021年12月09日 06:29

 立憲民主党の泉健太代表は6日、18歳以下の子どものいる世帯へ、子ども1人あたり10万円を給付することについて「本来、子どもに関する政策は所得制限を設ける性質のものではない」と対象が「児童手当の所得制限額に準ずる」としていることに疑問を呈した。

 そのうえで「急に1回きりの10万円給付より、児童手当制度をしっかり拡充していくことの方が真っ当」と述べた。

また、今回の10万円給付が「経済対策という要素と子育て支援という要素が混ざってしまい、何のための給付なのか、目的がよく分からない」とも指摘。

 泉氏は支給方法についても「一括給付すれば事務費は変わらない。にもかかわらず、わざわざ時期を遅らせ、クーポンにし、各自治体にも相当な負担をかけることになる」と自治体にも余計な負担をかけることになるとした。

 政府は5万円を現金支給し、5万円分のクーポンを来春に支給する計画で、一括給付に比べ約900億円も事務費が増える。事務経費増は同党の後藤祐一衆議院議員が衆院予算員会理事懇談会で明らかにしたもの。

 蓮舫元行政刷新担当大臣は6日SNSで「なぜ、子育て世代に限るのか。なぜ、18歳以下なのか、5万円のクーポン券を給付することで新たに発生する900億円がなぜ必要なのか。一律現金給付にすれば900億円は他のコロナ感染症対策に使えるのです。予算委員会での岸田総理の答弁が待たれます」と今回の政府対応を質す必要を提起している。また、蓮舫氏は「限られた短い審議日程ですが、問うべきこと、提案すべき政策があります」と発信した。(編集担当:森高龍二)