岸田文雄総理は19日の衆院本会議、各党代表質問で、立憲民主党の小川淳也議員が『衆議院選挙区』の定数について、総務省が1票の格差是正に「10増10減」が必要との試算結果を公表したことを受け、区割り法で定めたルールの意味合いは重いとし、審議会の勧告が出た場合、次期選挙に向けて、10増10減を基本として新たな選挙区割り議論を進めることを明確にすべきと総理の考えを求められ、「審議会は本年6月25日までに勧告することと承知している。政府としては勧告に基づく区割り改定法案を粛々と国会に提出する、というのが、現行法に基づく対応であると認識している」と明確に答えた。
与党内では選挙区の10増10減を巡り「2増2減」「3増3減」など、ご都合ともいえる声があがっており、小川議員は「与党有力者の相次ぐ発言には首をかしげる」と疑問を投げていた。岸田総理は審議会勧告にそった法案を国会に提出するとの姿勢を明確にした。
また岸田総理は、小川議員から、成長と分配のうち、再分配の柱たる金融所得課税をなぜ、早々に引っ込めたのかと質され「令和4年度の与党税制改正大綱において、様々な観点を踏まえ、総合的に検討していくこととされている」と答えた。
岸田総理は「分配戦略において、各施策を進めていくためには順番が大切であり、まずは、実際の所得を底上げする施策に重点を置いた」と理解を求めた。(編集担当:森高龍二)